点と線(松本清張)

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    JUGEMテーマ:ミステリ

     何十年ぶりかの再読。4分間の空白が有名な作品。個人的には、初めて読んだ松本清張の小説だったので懐かしかった。私が読んだ時でさえ、飛行機利用をなかなか思いつかない設定は時代を感じさせるものだったが、今回再読してみて、電報を頻繁に使っている点にも時代を感じた。アリバイ崩しの面白さは言うまでもないが、三原刑事が鳥飼刑事への手紙で推測している安田の妻亮子がお時殺しに協力した心理(「『夫の手伝い』よりも、あんがい、お時を殺すほうに興味があったのかも」)など、作者の冷徹な視線にも「社会派」らしさを感じた。
     なお、トリックの肝心な部分を考えると、映像化しても現代に置き換えて、というのは無理。なので、今までの映像化では時代を小説と同じ時代設定にしていたけど、今後はそれでさえ無理になるだろうね。飛行機移動が頭に浮かばない、携帯がない、電報で連絡といった状況設定には私らの世代なら何とか付いていけるけど、それより下の世代だと現代との違いが大きすぎて物語を追えなくなると思う。日本の推理小説史上、不朽の名作のひとつだと思うけど、その意味では「不朽」じゃないんだよね、残念だけど。

     

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      • 2020.09.15 Tuesday
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      • 18:15
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      • by スポンサードリンク

      コメント
      はじめまして。KAZUMAKIと申します。
      とても興味深い内容でした。
      作品に対する率直な意見が書かれていて、どんな物語なのかとても興味が湧きました!
      また拝見させていただきます!
      よかったら私のチャンネルもご覧になってください!
      〈ライフハックサラリーマン〉
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